Kontaの歓びの毒牙

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Phyllis Hyman フィリス・ハイマン You're The One

 フィリス・ハイマン(Phyllis Hyman)が1977年に録音し、2002年までお蔵入りしていた歌「You're The One」。この曲はフィリスの1枚目のアルバム「PHYLLIS HYMAN / ソフト&メローの妖精」(1977年)で「One Thing On My Mind / ワン・シング・オン・マイ・マインド」と「I Don't Want To Lose You / 君を失いたくない 」の2曲のアレンジとプロデュースを担当した John Davis (John E. Davis) によってプロデュースされています。

 

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また、この歌を書いたのも John Davis 自身です。 

You're The One

Written by John Davis

and published by Midsong Music Inc. and Mydeb Music, Inc.  (ASCAP)

(c)1977

 

私がこの歌「You're The One」を最初に聞いたのは、アシュフォード&シンプソン(Ashford & Simpson)がプロデュースした、ヴァレリー・シンプソン(Valerie Simpson)の弟のレイ・シンプソン(Ray Simpson)のアルバム「TIGER LOVE」(1978年)ででした。

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レイのヴァージョンも John Davis がアレンジを担当しています。 

 

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アシュフォード&シンプソン作の歌がひとつも含まれていないのがなんとも残念なアルバムです。

 

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(注意!) 1992年にヴァージンからアルバムを出した、イギリスを拠点に活動する同姓同名の Ray Simpson という歌手がいます。顔もかなり似ているので紛らわしいですが、まったくの別人だそうです。私は今まで25年間ずっと同一人物だと思い込んでました。フランキー・ナックルズのリミックスした12インチなども当時買って持ってます。  

 

レイのアルバムの中にあった「You're The One」の歌詞を掲載しておきます。 

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 この曲の出版元の「Midsong」はジョン・トラヴォルタ(John Travolta)のレコードを出していたレーベルだったのを思い出して、ジョンの1976年と1977年の2枚のアルバムをチェックしてみました。するとやっぱりクレジットに John Davis の名前がありました。Davis さん、トラヴォルタのファースト「JOHN TRAVOLTA / 初恋のプリンス」では全曲のアレンジ、セカンドの「CAN'T LET YOU GO / サタデイ・ナイト・ヒーロー」では1曲プロデュースとアレンジを担当しています。私はトラヴォルタのレコード、中学の時から大好きだったのです。

 

Midsong / Midland についてはこちら:
https://en.wikipedia.org/wiki/Midland_International_Records

 

 John Davis さんのことが気になったのでもうちょっと調べてみると、この曲「You're The One」のオリジナルが彼自身のディスコ・アルバムに入っているという情報も出てきました。

John Davis and the Monster Orchestra

アルバム「UP JUMPED THE DEVIL」1977年

 

とりあえずシングル盤をネットで見つけて購入しました。 

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こちらで聞くことができます:

John Davis & The Monster Orchestra - You're The One 1977
https://www.youtube.com/watch?v=GOD-UfCT9bg

 

 John Davis は1947年フィラデルフィア生まれで、The Silver Convention, Teddy Pendergrass, Diana Ross, First Choice, The Three Degrees, Carol Douglas, Charo, Grace Jones, Joey Travolta などのアレンジやプロデュースをしている方だったんですね。私の持ってるレコード(↓下の画像)にも沢山彼の仕事がありました。彼がアレンジとプロデュースを手掛けた最初の大ヒットが William DeVaughn のアルバム「Be Thankful For What You Got」(1974年)だっだとは、素晴らしいです。

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Works of John Davis (producer, arranger and musician) 

 

こちらで彼の興味深いインタビューが読めます:
An interview with producer, arranger and musician, John Davis by Eric Warncke
https://www.discomusic.com/53-john-davis

 

 2013年に SOULMUSIC RECORDS から再発されたフィリスのファースト・アルバム(番号:SMCR 5101 ジャケット表の左下に THE BUDDAH YEARS と印刷されている全13曲入りのCD)のライナー・ノーツの中でも彼は、フィリスについての思いと録音時の思い出を語ってくれています。とても心を打つコメントですよ。ぜひ読んでみてください。

 

 おまけ:

 ヴァレリーの弟レイ・シンプソンは、ヴィレッジ・ピープル(Village People)のリード・ヴォーカルを1代目のヴィクター・ウィリス(Victor Willis)から引き継いだことも知られています。 ヴィレッジ・ピープルが初来日した1980年のインタビューがあったので、ついでにアップしておきます。レイは映画「ミュージック・ミュージック / Can't Stop The Music」(1980年)にも出演しており、下のインタビューでも発言しています。ネットの情報によると、現在、奥様と娘さんが一人がいるそうです。ヘテロやったんかいっ!!

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このインタビューに参加したのは 、

デイヴィッド・ホードー(David Hodo) 道路工事人

グレン・ヒューズ(Glenn Hughes) バイカ

レイ・シンプソン(Ray Simpson) 2代目ポリスマン

フェリペ・ローズ(Felipe Rose) インディアン

の4名。

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(↑ヴァレリー・シンプソン兄貴って…実は男だったのかっ?)

ランディ・ジョーンズ(Randy Jones) カウボーイ

アレックス・ブレイリー(Alex Briley) GI 

は欠席です。

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このインタビュー記事は、関西ディスコ連盟が発行したフリー・ペーパー「Dancin'」VOL.1 / 創刊号(1980年5月25日号)より。1980年の9月中旬に西梅田の大阪ウドー音楽事務所にルパート・ホルムズ(Rupert Holmes)のコンサート(1980年11月19日 万国博ホールにて開催)のチケットを買いに行った時にもらったものです。関西のディスコ・チャートなども掲載されていてとても素敵な内容のフリー・ペーパーでした。

 

 John Davis さんのコメントが読めるのはこの↓2013年発売の「THE BUDDAH YEARS」です。もちろん 「You're The One」も収録されています。 

THE BUDDAH YEARS

THE BUDDAH YEARS

 
Very Best of Ashford & Simpson (Reis)

Very Best of Ashford & Simpson (Reis)

 
John Travolta

John Travolta

 
Can't Let You Go

Can't Let You Go

 
Travolta Fever

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Disco Recharge: Night & Day/Up

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Disco Recharge: Ain't That Eno

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Live & Sleazy

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Can't Stop The Music: The Original Motion Picture Soundtrack Album

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パートナーズ・イン・クライム

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This One's for You / Heaven Only Knows

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YOU KNOW HOW TO LOVE ME (EXPANDED EDITION)

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フィリスの「You're The One」はこの↑アルバムにもボーナス・トラックとして収録されていますが、作者のクレジットは(Unknown)となっています。

ユー・ノウ・ハウ・トゥ・ラヴ・ミー(期間生産限定盤)
  
Strength of a Woman: The Phyllis Hyman Story

Strength of a Woman: The Phyllis Hyman Story

  

収録曲がありきたり。つまらないボックス・セット↓。中途半端なものをBoxで出すな!