Kontaの歓びの毒牙

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厚化粧対決 メリマン VS. ユーミン

わたしらのどこが厚化粧って言うのサ!

 メリマンことメリサ・マンチェスター(Melissa Manchester)の「気になるふたり(You Should Hear How She Talks About You)」ASIN:B000FO45W0 がヒットしていた頃だから1982年だったかな、ユーミン(松任谷由実 / 荒井由実)のFMラジオ番組「サタデー・アドベンチャー(サウンド・アドベンチャー)」を聞いていたら、聴取者がメリマンの曲をリクエストしてて、その人が‘メリサが大好き’とリクエスト葉書に書いていたのを読んでユーミンが次のようなことを言っていました。

昔、メリマンが来日(1976年2月)した時、彼女と対談したことがあるんだけど、わたしはあんまり好きじゃなかったな…と。

 それで、その対談がどんなものかすごく気になって、ずっと記事を探していて、先日とうとう見つけてしまいました!でも、読んでみたら期待はずれというか、何だかつまらない対談でしたね。話が深いところまでいってないというか…。ユーミンポール・サイモン(Paul Simon)の大ファンで彼の名作「時の流れに(Still Crazy After All These Years)」ASIN:B000GW88NI のアルバムを‘画期的な作品’だと言ってたりしたんだから、ポールに教えを受けたメリサから彼の話なんか聞けばよかったのにと思いました。

 メリマンはその後、レコード・ジャケット写真で「ここまで塗りたくるかっ?」ってぐらいどんどん厚化粧になっていきましたけど、反対にユーミンはこの1976年ごろをピークに徐々に自然系メイクに移行していきました(笑)。でも厚化粧だった頃の荒井由実様、大好きですぅ。

 では、その対談を記録としてここに掲載します。



特別対談 メリサ・マンチェスター X 荒井由実

  • メリサとユーミンが歌と女ごころを語り合った

メリサとユーミン。ニューヨークと東京と…。ともに巨大都市に息づく青春を歌い上げるシンガー・ソングライターが、やさしく語り合った胸のうち。そっとのぞいてみよう!!

撮影:三浦憲治


  • わたしもあなたもシティ・ガールってわけね


荒井:ごめんなさい、遅れちゃって。車がとっても混んでたものだから…。
メリサ:いいのよ。気にしないで。ほんとうに東京は車の洪水ね。ニューヨークより多いみたい…。
荒:ニューヨーク生まれ?
メ:ええ、25年間ずっとニューヨーク。そういえば25歳の誕生日は日本で迎えたわ。
荒:いつ?
メ:2月15日よ。水がめ座。
荒:あら、それはおめでとうございます。わたしはこの1月に22歳になったばかりだから、ちょうど3つ違いですね。わたしもずっと東京なんだけど、でも八王子っていう、都心まで1時間半もかかる山のほうに住んでいるの。だから、都心へ出てくる電車の中で、前に座っている人の顔とか、キャッキャ騒いでる子供たちなんかをのんびり見ている時、よく、作曲のインスピレーションが沸いてきたりするのよ。
メ:わたしもどんな場所でも曲が作れるほうね。でもわたしの場合は、ずっと街で育ったシティ・ガールだから、ゴチャゴチャと騒がしい環境にも慣れちゃったところがあるみたいね。そういう生活の速度の速さとか、セカセカした都会の忙しさって、やっぱりわたし自身のフィーリングにずいぶん影響を与えてると思うわ。たとえばジョン・デンバーのような、いかにも大地の香りのするカントリー調の音楽っていうのが、前は少しもわからなかったの。聴いても感じないわけね。今は、そういう地方にもずいぶん行ったし、そこの人たちと話したりして、その感覚がわかるようになってきたけど…。やっぱり自分が住んで育った環境っていうのは、大きいでしょう?
荒:そうですね。わたしもそういう意味では、シティ・ガールかな。高校生の頃から、六本木とか新宿とか、都心の街へのこのこやってきて遊んでいたから(笑)。


  • なにげないメリサの着こなしがステキだわ(ウソつけっ!)


荒:ところでメリサさんは、お化粧なんかは好きですか?
メ:フフフ、実はわたしのママは、ドレスのデザイナーをやっているの。で、アナタも少しはキレイな格好しなさいって、よく言われるわ。でもわたしは動きやすい楽な格好が好きだし、髪の毛もこのとおり、のびるまんま、自然にモシャモシャさせとくのが好きね。あまりカザらないヒトなのよ、わたし。
荒:でも、今度のメリサさんのアルバム(「想い出にさようなら」)ASIN:B00005653V のジャケット写真で着ている黒いドレス、ステキね。
メ:ありがとう。わたしも気に入ってたんだけど、あの写真を撮った2週間後に火事で焼けちゃって、今はもうあの服、残ってないの。お返しみたいだけど、荒井さんのそのスーツ、すごくイカシテますね。
荒:どうも、どうも。わたしはファッションにはわりと凝っちゃうほう。バーゲンなんかで買うのが多いけどね。お化粧も、昔は1時間以上かけてたけど、今は忙しくて、20分ぐらいかな。


  • 結婚って、ホントにイイものよ!!


荒:メリサさんは、ご結婚されてますか?
メ:ええ、もう5年も(笑)。ダンナさまはわたしのマネージャーなんだけど、サボりやがって、日本には来なかったわ(笑)。あなたは?
荒:ええ、実はわたし、婚約中なんです。わたしの曲のアレンジは、みんな彼がやってくれるの。
メ:あら、そう、いいわね。お幸せにね。結婚って、ホントにいいものよ(笑)。日本で会った人は、みんなやさしくていい人ばかりで、わたしはとっても日本が好きになったわ。ぜひまた来たいわ。今度はぜひアナタと一緒にステージで歌いたいナ。
荒:感激しちゃうわ、そんなこと言われると。
メ:ニューヨークも、スゴク騒がしい街で、ある意味ではぶっそうな街なのだけれど、でもやっぱりそこには人がいて、喜びや悲しみ、出会いや別れがあって、いっしょうけんめい生きている生活があるのよね。そういう人たちと本当に語り合うような形で、歌がうたえるようになりたいと思うわ。わたしは今日、あなたに会って、東京もそういう街なのだろうと思ったわ。
荒:そうね。わたしたちは、この街で生きていくのね…。



1951年2月15日、ニューヨーク生まれ。ニューヨーク大学芸術学部の学生の時に、ポール・サイモンに認められ、彼のもとで1年間、シンガー・ソングライターとしての勉強をしたことが、彼女の生き方を決定づけた。今も彼女は、最も尊敬するミュージシャンとしてポール・サイモンの名をあげる。大学卒業後、ベット・ミドラーのバック・コーラスに加わったりした後、ソロとしてデビュー。アルバムは「麗しのメリサ(想い出にさようなら)」ASIN:B00005KBC2



1954年1月19日、東京・八王子の、三代続いた呉服屋さんの娘として生まれた。現在、多摩美術大学絵画科の4年生。15歳の頃から作詞・作曲を始めた。昨年、バンバンのために作った「いちご白書をもう一度」は爆発的にヒットし、バンバンのレコードは100万枚以上売れた。ティン・パン・アレーASIN:B00005A1F5 の松任谷正隆氏と婚約中。アルバムには「ひこうき雲ASIN:B00005GMFM「ミスリム」ASIN:B00005GMFN「コバルト・アワー」ASIN:B00005GMFOなど。現在「あの日にかえりたい」がヒット中。


雑誌「FMレコパル」東版 1976年 第6号 3/8−3/21 19頁から22頁に収録

  • メリサ・マンチェスター(Melissa Manchester)に関しては、Kazubonさん主催のファン・ページへGO!

http://www.geocities.jp/kazubon_913/index2.html


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