先日(2013年11月22日)、NHKで放映されたユーミン(松任谷由実 / 荒井由実)の「SONGSスペシャル 松任谷由実 ~生きるよろこび 歌にこめて~」がすごく充実した内容でとても良かったです。新しいアルバム「POP CLASSICO」もそうですが、番組でもユーミン、もう一般人が到底到達できないような高みにまで達してるような印象を受けました(これ僕のいつもの、ファンの欲目ね)。
(アンニュイなユーミンが僕は大好き。これは僕が特に気に入っている荒井由実時代の写真。)
番組の中、パリののカフェ・バー(死語かしら?)でユーミンが朗読してたジャック・プレヴェール(Jacques Prevert)の詩「夜のパリ / PARIS AT NIGHT」は、これ↓ですね。
岩波文庫「フランス名詩選」↑の350頁に収録されていました。この文庫本では安藤元雄さんの訳が(ここに写っていない右側のページに)掲載されていますが、ユーミンが朗読していたのは小笠原豊樹さんの訳だそうです。下↓がその訳になります:
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夜のパリ
三本のマッチ 一本ずつ擦る 夜のなかで
はじめのはきみの顔を隈なく見るため
つぎのはきみの目をみるため
最後のはきみのくちびるを見るため
残りのくらやみは今のすべてを思い出すため
きみを抱きしめながら。
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アルバム「POP CLASSICO」収録の「シャンソン」に関して、
“「シャンソン」という曲は高校生の頃にかじった純粋詩の世界を後から思い出しました。ジャック・プレヴェールの「夜のパリ」という詩が、そこに描かれてない物語を一瞬にして自分に運んできたんです。それに知らず知らずインスパイアされてできた曲で、今まで接してきたものが、しかるべき時に出てくるんですね。”
とユーミンは「TOKYO FM タイムテーブル」2013年11月号で語っています。
ところで先日、自分のCDの棚を見てたら、こんなの(上の写真の左側)があったのです。俳優のランベール・ウィルソン(Lambert Wilson)が歌ってる1991年のライヴ・アルバム「LAMBERT WILSON CHANTE / LIVE」(番号:TREMA 710343)です。このCDは京都河原町の「メディア・ショップ」というお店で、確か20年ほど前に買ったものでした。
最近聞いていなかったので記憶になかったのですが、このCDの9曲目に、ジョゼフ・コズマ(ジョセフ・コスマ Joseph Kosma)が曲をつけた「夜のパリ」が収録されているのを発見しました。偶然見つけたこの曲がなんだか嬉しいです。もちろん上のフランス語詩をそのままで歌っています。
そう言えば、ランベール・ウィルソンってゲイなんですよね~。僕の大好きな映画に「C階段 / ESCALIER C」(1985年)っていうのがあるのですけど、この映画に主演したロバン・ルヌーチ(Robin Renucci)と一時恋人関係だったとか? キャア~!(これは石原郁子さん著「菫色の映画祭」166頁からの情報です。)
さあ、これからまたランベール・ウィルソンの「夜のパリ」、ジックリ聴いてみよ~っと!
ランベール・ウィルソン(Lambert Wilson):
http://www.allcinema.net/prog/show_p.php?num_p=40014
映画「C階段」:
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=9433
【Amazon.co.jp 限定】チケットサイズ・クリアファイル付~POP CLASSICO(初回生産限定盤)(DVD付)
- アーティスト: 松任谷由実
- 出版社/メーカー: EMI Records Japan
- 発売日: 2013/11/20
- メディア: CD
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「PARIS AT NIGHT / 夜のパリ」はこの↓イヴ・モンタン(Yevs Montand)のCDにも収録。