Kontaの歓びの毒牙

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ユーミンの「ツバメのように」と「想い出への旅路」盗作 パクリ

  ユーミン(松任谷由実 / 荒井由実)の曲の中で、何が一番好き?と訊かれたら、「ツバメのように」と答えるかな…。それとも「残されたもの」か…。

 ユーミンのアルバム「OLIVE」で、この「ツバメのように」を聞いたときは、ホント‘これこそユーミンだっ’と思いました!1979年の7月20日が「OLIVE」の発売日だったんだけど、その前日にはレコード屋さんに入ることがわかっていたので、もちろん7月19日に手に入れました。ちょうどその日が、僕の高校1年の夏休み前の三者懇談の日で、懇談会が終わってから夕方レコード屋に飛んで行きましたわ。その日のこと、よく覚えてます。それほどこの曲は、衝撃的というか素晴らしかったですわ。

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  「ツバメのように」が大好きだったものだから、ユーミンがインタビュー本「ルージュの伝言」の中で語っている、「ツバメのように」の元歌となったフレンチ・ポップスの「パリソワール」っていう歌がどんなものなのか昔からずっと気になっていたんです。以前から色々調べてみたんだけど、情報が見つからず、‘PARIS SOIR’って言葉で検索しても何年も何もわからなくて…。先日久々に思い立って試しに‘パリソワール フレンチポップス’で検索してみたら、嬉しことにやっと情報が見つかりました~。

その情報はこちらの方↓のHPからいただきました:

http://www.eigo21.com/03/pops/ze22.htm

 なんとミッシェル・デルペッシュ(ミシェル・デルペッシュ MICHEL DELPECH)の歌ってた曲だったんですね~。彼のレコードはいくつか持っていたけど、これは全く知りませんでした。それで早速、ネットでレコードを探し出して、シングル盤を手に入れました!ユーミンが「パリソワール」と話していた曲の邦題は「想い出への旅路 (涙にぬれたパリ)」といって、フランス語の原題が「UN PARIS-SOIR SUR LE VISAGE(顔の上のパリ・ソワール)」だったんですね~。日本では1973年の1月に発売されたレコードのようです。 

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  そのシングル盤の歌詞カードに対訳が載っていたので、掲載します(歌詞カードに訳者名のクレジットはなかったです)。歌詞にあるパリ・ソワールというのは新聞の名前ですよ~。

 *****

「想い出への旅路」

UN PARIS-SOIR SUR LE VISAGE (顔にかけたパリ・ソワール)

(Boris Bergman - Guy Skornik)

 

窓ガラスに両手をついて
彼女は下を見る
自動車は小さくて
見えないほどだ

彼女は最後のディスクとして
レオ・フェレを聞く
そして宙に身を投げる
何事もなかったように

パリ・ソワールを顔にかけて
彼女を人は持ち去った
担架が彼女の最後の
旅となった

顔にかけたパリ・ソワールが
彼女の考えをかくす
彼女は美人じゃなかったと
担架を担ぐ人が言った

新聞記者がかがみこむ
彼女の名前は何といった
記者はもどかしげに
脱稿を急ぐ

警官が見物人を
こわがらせてる
少し上の方では
窓ガラスが入れ替えられ

パリ・ソワールを顔にかけて
彼女を人は持ち去った
担架が彼女の最後の
旅となった

顔にかけたパリ・ソワールが
彼女の考えをかくす
彼女は美人じゃなかったと
担架を担ぐ人が言った

パリ・ソワールを顔にかけて
彼女を人は持ち去った
黒人の掃除夫が
舗石を洗う

*****

  ユーミンの歌詞、元歌とかなり近いけど、やっぱりユーミンの歌詞と曲のほうがいいね。でも、この曲がなければ「ツバメのように」も生まれなかったんですよね(たぶん…)。

 ついでにもう一つ、「パリソワール」関連の情報も見つけました。この「UN PARIS-SOIR SUR LE VISAGE」、日本語の歌詞がついて日本語でも歌われてたんです。作家の新井満さんが歌詞を書き歌った1988年のアルバム「尋ね人の時間」に収録されている、「パリソアールの女」がその曲。

 歌詞は、こんなの:

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  こちらもぜひ聞いてみたくなって、このアルバム「尋ね人の時間」も手に入れたんだけど、他にも、映画「冒険者たち」「わが心のジェニファー」「ジョアンナ」「ペイネ 愛の世界旅行」「ミス・ブロディの青春」なんかの主題歌に日本語詞がつけられて歌われていたり、マーク・アーモンド(MARK-ALMOND 二人組の方ね!)の日本語カバーが2曲も入っていたりと、なかなか興味深い内容になっています。アルバムのディレクターのクレジットを見ると、なんとあの森直美さんじゃないですか~!藤真利子岩下志麻戸川昌子、鰐淵晴子(皆さん敬称略)なんかの超個性的な名レコード・アルバムを制作されたすごい方ですよっ!

 話が横にそれましたが、ユーミンの「ツバメのように」やっぱり最高ですわ。話がそれたついでにもうひとつ、ユーミンの「静かなまぼろし」の元歌はダリダ(DALIDA)の「幸せは心の中に / TABLES SEPAREES (それぞれのテーブル)」ですね。これも「ルージュの伝言」本の中でユーミンが語っていました。このダリダの歌は、その後、ちあきなおみさんが、日本語詞で歌い日本でもかなり知られるようになったみたいです。

 

(2013年4月28日追記)

このネタで少し、フランス語で書いてあるブログを見つけました。

http://lejaponaisexpliqueamesamis.wordpress.com/2013/01/19/yumi-matsutoya-la-grande-muse-limpressionniste-de-la-chanson-populaire/

 

(2013年5月27日追記)

「静かなまぼろし」と「TABLES SEPAREES」については

http://k0nta.hatenablog.com/entry/2013/05/26/154530 

にも書きました。

 

(2014年1月26日追記)

動画がありました:

ミッシェル・デルペッシュの「想い出への旅路」 

Michel DELPECH  - Un Paris soir sur le visage

https://www.youtube.com/watch?v=trYgctTay-0

新井満さんの「パリソアールの女」
http://www.youtube.com/watch?v=TaHMdkFz3v0

 

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