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Kontaの歓びの毒牙

映画と音楽が大好きです。ホームページ KONTABLOID はこちら http://www5d.biglobe.ne.jp/~ktabloid/

ユーミンとトロイ・ドナヒュー

イメージカラーは赤、だから赤豚かよ!

 ユーミン(荒井由実/松任谷由実)がトロイ・ドナヒュー(TROY DONAHUE)好きなのは、ユーミン・ファンなら知っておかないと!これは基本ですよ(ホンマか?)。

 トロイは、美男好きエージェントのヘンリー・ウィルソン(もちろんゲイ!)が発掘した青春スターの一人です。ヘンリーが売り出した俳優は他に、ロック・ハドソン、タブ・ハンター、ジョン・ギャヴィンなどなど…いい男ばかり。ヘンリー自身は、ロック・ハドソン関係の本などを読むと、'すごくヤなセクハラおやぢ'だったらしいんですが、美男を見る目はサスガ確かですよね。

 ユーミンは、物心ついた頃には、トロイが出演していた60年代初めのアメリカの探偵ものテレビ番組「サーフサイド6」や「ハワイアン・アイ」を、好きで観ていたと、色んな折に語っていますけど、きっとこれらの番組で初めて見て、トロイのファンになったのでしょうね。

 金髪、長身、どこから撮っても完璧と言われたそのお顔、彼の古い映画を今見てもその美貌にドキドキものですよ〜(ゲイの乙女心鷲づかみぃ)。ただ、その美しさは'すぐ消えてしまう'はかなさを、すごく感じさせはするのですが…。実際、1960年代前半の数年間が彼のピークで、その後、急速に人気をなくしてゆきました(涙)。

 トロイによっぽど入れ込んでいたのか、彼の存在はユーミンの作った歌にも反映されている程です。一番直接的でわかりやすいのは、彼の主演映画のタイトルがそのまま曲名となった「避暑地の出来事」でしょう。アルバム「14番目の月」(1976年)は、ユーミンの結婚直前の作品ということもあって、トロイのことを知らなかった当時の僕は、この曲で歌われている男の人って松任谷正隆さんなのかな〜と思っていたのですけど。


ほかの人とは ちがうまぶしさ
そうよきっと そうよきっと
You are my Sunshine


 1979年の雑誌の記事で

 "周囲の人間が翳りのあるジェームス・ディーンに夢中になっている時に、トロイ・ドナヒューの明るさに惹かれていたユーミンである。
 「私がデビューするまでの女性歌手のパターンって、藤圭子だったと思うの。不幸を背負って。日本人って、影のあるものに対して拍手するところ、あるでしょ。優雅であることが罪みたいなね。でも私は優雅にやりたいと思ったの。今よりよくなりたい、きれいになりたい、いいものを食べたい。それが自分に素直だったし、そういう意識が人から喝采をうけることに矛盾はないと思う。日の当たる部分のヒーローって好きなの」"

という発言があったから、やっぱり「避暑地の出来事」の'私の胸を こがすヒーロー'ってトロイのイメージで書いた曲なのでしょうね。

 そして、具体的にトロイの名前まで登場する詞も、ユーミンは書いています。


学生の頃読んでた 映画雑誌
君はすててもいいかと 僕に聞いた
グラビアも黄ばんでて 表紙さえないけれど
避暑地の恋人達の ハッピーエンド
たしか君をくどく時 見た映画さ
もう古いことだけど 時々は思い出す
僕は トロイ・ドナヒュー
君は スザンヌ・プレシェット
あれほど 美男や美女じゃないけれど
いつも Um...... Balloon Balloon
ふくらんで Um...... Balloon Balloon
はずんで酔う


このごろやさしくないと ふくれるけれど
君への愛のかたちが 変わっただけ
こもれ日をあびながら ひさし振り散歩しよう
僕は トロイ・ドナヒュー
君は スザンヌ・プレシェット
手をつなぐことが はずかしいとしじゃないさ
Um...... Balloon Balloon
ふくらんで Um...... Balloon Balloon
はずんで酔う


 これは、名曲「エピローグ」(唄:宮本典子/現MIMI)の作詞・作曲コンビが書いた歌。梅垣達志さんが作曲し、自ら歌った「バルーン」という作品です。彼の1977年のアルバム「CAT A LOG」の1曲目に収められていました。

 そして、翌1978年にはユーミン究極のトロイ・ドナヒュー・ソングが登場しました。そうあの名曲「Corvett 1954」がそれなのです。

 "この歌でイメージするヒーローとヒロインとしては、トロイ・ドナヒューとスザンヌ・プレシェット"だと、1982年1月のラジオ番組(「AGF コーヒー・タイム」)で、ユーミンは話していました。

また、単なるイメージだけでなく曲調についても

"「サーフサイド6」とか「ハワイアン・アイ」とか…。ああいうテーマ・ソングのスケールってありますでしょ?マイナーになったりメイジャーになったり、ちょっとこうジャジーだったり、そのスケールで書いた曲で、とても自分で気に入ってるしね。デュエットですごく難しいハモリするんですけど、来生たかおさんの声がね、カッコイイ!彼、いいですよね。大好き。すこし古めかしい響きがありますでしょ?"

と述べていました。

 さらに、1981年の大滝詠一/大瀧詠一さんとの対談(詠一さんのラジオ番組の「SPEECH BALLOON」というコーナーにゲスト出演した時)から引用すると…。

大滝:(正隆さんが)「パームスプリングの週末」を何十回も観たという話を聞いたけども。
ユーミン:あれはでも、私が好きな映画なの。トロイ・ドナヒュー大〜好きなの。
大滝:あっ、そうか。ああいう甘い感じの…。
ユーミン:うん、ああいうさ、あっけらかんと明るいヒーローがさ、どうしてこうね、復活しないのかなって。いつも言うんだけどさ、ジェームス・ディーンみたいな方が好きじゃない、日本人は。
大滝:なるほど、どっかに暗さをたたえた、少し秘めた…。トロイ・ドナヒューは明るすぎるから(笑)、おかしいんだけどね、あの人ね(笑)。
ユーミン:今、もう'赤豚'みたいになっちゃってるものね。そういうのもいけないのかもしれないけどね。
大滝:僕は「恋愛専科」が好きなんだ〜。
ユーミン:私も好きよ。あのシリーズみんな好きよ。「避暑地の出来事」もね。

 ユーミンに'赤豚'呼ばわりされてしまった(泣)トロイは、なんと翌1982年に日本のウイスキーのCMに、コニー・スティーヴンス、エド・バーンズと共に登場し、古いファンを大喜びさせました!これは'スーパーニッカ・ノスタルジック・シリーズ'という3種類のコマーシャルで、「ハワイアン・アイ」からコニー、「サンセット77」からエド、そして「サーフサイド6」からトロイが、懐かしい60年代当時の映像も少し交えて、彼らの20年後の元気な姿を見せてくれたものでした。トロイ、確かにふくよかになられてましたけど、このCMでの彼はやっぱりカッコよかったです。ユーミンはこの映像をどんな気持ちで、見たのでしょうか?

 トロイは2001年9月2日に、心臓発作で65歳の生涯を閉じられました。安らかに永眠り下さい。ぶ〜ぶ〜。

http://www.encore4.net/troydonahue/index.html
http://www5d.biglobe.ne.jp/~ktabloid/

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